ブラジルのシュタイナーコミュニティ。


私たちが今お世話になっている、
シュタイナー農業理念であるバイオダイナミック農法の研究所
"Associação Brasileira de Agricultura Biodinâmica"通称ABDや、
Uiと私が通っているシュタイナーの保育園は同じデメトリア(DEMETORIA)という地区内にあります。


サンパウロ州のボトゥカトゥ(Botucatu)の中心街から約10キロほど離れた場所にあるデメトリアは、
ブラジルで初めてダイナミック農法のプロジェクトが生まれた場所。
1974年あるドイツ人が自然を守る為にここにFAZENDA(農場)を購入し、
2人のブラジル人がダイナミック農法を始めたのです。
(そのFAZENDAがデメトリアという名前なのでこの地区がそう呼ばれている由来。)

そしてそこで働く家族の子供たちのために小さなシュタイナー学校が始まり、
教会もでき、
40年経った今では自然とオーガニックな暮らしを求める人々、
シュタイナー教育を子供にうけさせたい親たちなどここでの暮らしを求める移住者で、
それぞれは独立しているけれどひとつのシュタイナーコミュニティになっている。

自然に溢れあちらこちらから子どもたちの声が聞こえる。


シュタイナーの建築様式で建てられている教会(宗派はキリスト共同体)。


17歳まで通える学校は大きな森の敷地の中に。


学校内の公園。


毎週火曜日にあるオーガニックマーケット、
デメトリア内のダイナミック農法農家さんたちが出店している。


オーガニック野菜、パンなどの食材、
羊毛や木で作られたシュタイナーなおもちゃ、
ヴェルダの商品などが売っている人気のお店BIO LOJA。


他にも雰囲気のいいレストラン(バー)が4軒ほど、
と地区内の奥深くにある評判のいいパン屋さんや、
泳げる大きな湖が3つと滝がある。

自然に囲まれて、
安全な食材が食べられて、
よい教育があって、
治安がよくて、
そういうものを求める人々が周りにたくさんいて、
素敵すぎる環境。

ただね、
ひとつだけ素敵じゃないところをいうと、
田舎なので仕事はないわりに、
住居費、オーガニック食材、教育費、レストラン、パン屋さんも全てとても高いのよ~。
ここの素晴らしい環境を求めて移住してきても、
経済的に立ち行かなくなって去る人も多いのだとか。

シュタイナーの思想では貧富の差無く必要とされる環境なのだけれど、
このコミュニティに属するにはハイソで無いとやっていけないという矛盾。

でもそんな矛盾も自分たちの求めることの場所を教えてくれる、
とてもよい機会だったりします。


それと、たった3人の“自然を守りたい”という気持ちのはじまりが、
40年でこんなにも多くの人を惹きつけコミュニティにまで発展したということに、
感激せずにはいられない。

最初は誰だってゼロ一歩踏み出すことから新しい世界が広がっていくんだ。
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